彼女は泣いた
わたしの頭の中
彼女は表し方を知らなかったのかもしれない
自分の悲しみは人の悲しみとは違うことも
彼女は知らなかったのかもしれない
本当に人を想うということも。
わたしはそんなことを言えないから。
そうして同情も欲しく無いから。
けど
本当にそう思ったのなら
悲しかっただろう
底無く...
寂しかっただろう
...。
その時に誰も側で肩を撫でてくれなかった寂しさを
わたしは拭いたかっただけ
同情とは違う
初めて会った時の君の言葉の裏
涙がつたった
見えてしまった君の傷跡に ふれたかった。
ただそれだけ。
君からは何もいらない
だから
何も言わないで。
わたしは君に正しくは無いから。